お店でアツ爺がお客様にシフタ―の説明をしていると「こいはオートマね?」とよく言われます。なのでシフター&ブリッパ―、オートマの違いをチョット話が長くなりますがアツ爺の知る限りでご説明いたしますので興味がある方はお付き合いください。オートマには代表的には3種類が有るようですね。でどんなバイクにどれが?と言いますと

トルコンオートマチックトランスミッション

アツ爺はトルコンのオートマが付いているバイクにはお目にかかった事は有りませんが(有ったりするのかな~?)国産の4輪車の殆どが此れです、簡単に説明するとオイルの中に向かい合う扇風機の羽が有るとしましょう、片方がエンジン側でアクセルを踏んでぶん回すと反対側の羽が回されて駆動系に力を伝えると言う一般によく使われる説明です。

CVT

CVT、遠心力で前後のプリ―が大きくなったり小さくなったりして変速する機構でスクーターの殆どがこの機構です。スクーター以外ではアプリリアの850ccマーナが有名でしょう、このバイクはモーターで全体の変速を区分して変速しない様に部分固定します。手元でのシフトも出来ます写真の丸にマイナスマークがダウン、反対側に丸にプラスマークのボタンが有りそれでシフトアップが出来ます。

アツ爺も1年ほど所有した事が有りますが加速時にアクセルとのタイムラグが有ります、見かけはスポーツ車なのでコーナリング、ブレーキングは良いのですがエンジンのフィーリングはオートマモードで走るとスクーター其の物で、シフトモードで走るとコーナリング中は勝手に変速しないので意外とスポーツ走行が出来ます。。足でもシフトできますが感覚はスイッチが入る感覚でギヤを変えている感覚は全く有りません。ガソリンタンクがシートの下に有りタンクに見える所にはフルフェイスヘルメットが入る程の大きさのBOXになっていてシガーライタータイプの電源も有りとても便利で気に入っておりました。

DCT

最後にDCT(デュアルクラッチとかダブルクラッチとか言うヤツです)はホンダのVFR1000Fが有名で他にもヤマハFJ等が有りますがヤマハのFJはチョット機構が特殊でDCTとは違いますがモーターは必要みたいです。DTCはヨーロパのスポーツタイプの4輪車にもよく使われています。この機構はアクセルとのタイムラグは感じませんが構造上パーツが増え複雑になり重たくなります(クラッチが二つになったりとかモーターが付いたりとかします)。

シフター&ブリッパ

そこでシフター(シフトアップ)とブリッパー(シフトダウン)の出番!まず機械的構造は普通のクラッチとミッションと変わらないので極めて普通です。「じゃ何でクラッチ使わんで良いのか~い!?」て思いますよね。ハイハイ説明いたしますよ~以前アツ爺ブログでも説明した電子デバイスの中にシフトスイッチとライドバイワイヤー(メーカーによっては他にも呼び名が有るらしい)てな物が有りましてこの二つが主に活躍します。

上の写真がDUCATI系のシフタースイッチです、ライダーがシフトしようと足を動かして機械的にシフト機構にアクセスする前にこのスイッチが「この人ギヤを変えようとしてますよ~」てECU(バイクの脳みそみたいな物)に報告する事から始まるのです。オートバイのミッションは殆どがドグミッションです(ドグミッションの説明は又の機会に)。シフトする時にこのドグ部に掛る力を一瞬抜いてやるとクラッチを使わないでもギヤが変えられます。皆さんも加速時に一瞬アクセルを戻すとギヤが入る経験有りませんか?其れをクラッチを使わないでもアクセルを戻したりしなくてもギヤが入り易い様に電子制御でやっているのです。

二つの写真は最新のDUCATIモンスターのアクセルグリップ部の写真ですがアクセルワイヤーが有りません、黒い配線コードが有るだけです!。ライダーがアクセルを捻るとその開度に応じて抵抗値が変化し、電圧としてECUに報告するとECUがスロットルボディー(昔で言うキャブレター)のバタフライをモーターで開いたり閉じたりします。この機構をライドバイワイヤー機構と言います。これもシフター&ブリッパーに一役かっているんです。

上の写真はKTM790DUKEのスロットルボディー横の写真です。セルモターの上にあるのがスロットルボディー駆動用のモーターです。セルモーターみたいに電気が来るとぐるぐる回る様なモーターではなく超精密なステッピングモーターなる物が使われています。シフトダウンした時に適切な回転数に合わせる為にこのモーターでバタフライを開いてブリッピングします。シフトアップ&ダウン時には点火や燃料の噴射を一瞬カットしたりモーターでスロットルバタフライを一瞬開いたり閉じたりしてギヤが入り易くします。元々付いている部品以外にはシフタースイッチだけが必要になるだけなのでモーターの代わりに人間が足で操作する所以外ではオートマより簡単でコストも掛からず特にスポーツ走行においてはライダーの好きな回転数でシフトできるのでシフター&ブリッパーが一番良いのではないかとアツ爺は思うのですが皆さんは如何おまわれますか?。シフター&ブリッパーもエンジンの仕様やメーカーの技術の違いで低回転では入らないとかアクセルを開けているとき閉めている時ではアップ&ダウンの何方かが入り難いとかマイナス面も在りますが新型になるほど改善されて来ています(最新のヤツはどんな時でもサクサク入る車両も出て来ました)。アツ爺の知る限りの説明如何でしたか。(*^-^*)